日本の結婚式のしきたり~北海道・東北地方~
「しきたり」とは独自の価値観に基いて行われてきたならわしや慣例、風習などのことです。現代からみると「おや?」と思うようなこともありますが、由来をしらべると納得するものも多く、昔からの伝統を今に伝える大切な地方文化として見直されつつあります。しきたりを積極的に取り入れて故郷を思う気持ちとふたりらしさを出したいと願うカップルもいるようです。
結納や結婚、1.5次会 という機会がなければ中々調べたり知ることのないしきたりですが、地域によって大きく異なりますので、この機会に知っておきましょう。
■北海道
北海道の結婚式や 1.5次会 は、発起人が仕切るならわしがあります。発起人は新郎新婦の友人や知人が幹事を努め結婚式、1.5次会 を盛り上げていきます。特徴としては、会費制であること、人数が100名近くになること、親族の席が新郎新婦席の一番近くにあること、があげられます。大勢のゲストを呼んで楽しく和やかに進めることが多いようです。会費金額も12,000円前後と他県に比べると圧倒的に金額が安いので、引出物なども1点(1,000円前後)がほとんどです。甘納豆入りのお赤飯を贈る風習もあります。
結納実施率は低めです。
1.5次会についてより詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:【徹底解説】1.5次会とは?費用や会場選び・準備の進め方も紹介
■青森県
結婚式の9割以上が会費制(1万数千円)で行われ、結婚式場やホテルで挙げることが多いといわれています。津軽地方は以前は公民館などを貸しきって行われていましたが、現在はホテル・式場に行われます。
衣裳のお色直しの回数は全国でトップで、披露宴、1.5次会 の時間が長いことも特徴です。引出物や引菓子はリーズナブルに用意する傾向です。
結納で「決め酒」(婚約が決まった時に、約束を固めるために酒、肴を納め結納日を決めること)がありますが、現在では負担を無くすため、結納当日に酒を持参することが多いようです。
「末広」「御縁袋」(ごえんぶくろ)などを贈る地域もあります。
■秋田県
お祝い事が好きで、秋田長持唄(年配客の十八番)で大いに盛り上げる風習があります。
(長持ちとは収納用の木箱のことで、嫁入りをする際、この長持ちに嫁入り道具を入れて運んでいる時に長持唄が歌われたそうです。)
昔は料理を折りに詰め持ち帰る風習もありました。
結納のことを、タルタテ サケタテ クチガタメと呼ぶ地域もあります。秋田県の結納は、結納時に男性が女性宅に酒と肴を持参する「口割酒」「決め酒」が残る地域もあります。
■岩手県
陸前高田市などでは
「おちつき」=新郎新婦が入場前に餅やソバを食べる風習が残ります。
ふたりの入場前にまずは腹ごしらえ!というゲストを思う気持ちでしょうか。招待制の披露宴がほとんどですが、釜石市のみ会費制で行うこともあります。
結納実施率は高めで、ホテルなどを利用することが多いです。
■山形県
最近は減ってきたものの、山形名物の「いも煮」や米沢市周辺で慶事に欠かせない「鯛のうま煮」なども振舞われています。荘内エリアでは会費制の結婚式というスタイルもあります。
また、昔は結婚式を見にきた人たちへ5円玉を配ったり、嫁入りの際には近所を練り歩きながら新郎宅へ向う風習もありました。今ではあまりみられませんが、ご近所全体でお祝いしていた雰囲気が伝わってきますね。
結納では「固めの杯」を行う風習も残っています。
■宮城県
提灯や長持ちを持った友人達に先導され「長持ち唄」で入場したり、おめでたい細工かまぼこを口取りに和食でもてなす披露宴もあります。
結納品に「貰受状」(男性側が女性側に対して、お嫁にもらいますという意思を示すもの)という印刷物があります。
これは婿側が嫁にもらいますよ、ということを文書で伝え、
嫁側は「進参状」(貰受状を受取った女性側から男性側に、お嫁にだしますという意思を示すもの)を送ります。
これは江戸時代の武家の風習から受け継がれ、現代でも行われている地域があります。
■福島県
披露宴の乾杯前に、祝謡=親族が祝いの唄を披露する風習、があります。
また、「隣組」といってご近所の人をなるべく多く、結婚式に招待する風習があります。これからお世話になる近所の人と新郎新婦を紹介しあうような意味合いです。
引出物は記念品と引菓子(和菓子や地元の郷土菓子を選ぶことが多い)、口取り(盛り合わせの料理)の3品の組合せが一般的です。
結納では新婦側が木杯を持参し、嫁ぐ日まで新郎家に置いてもらう地方もあります。
・関東地方
・中部地方
・関西地方
監修者
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