日本の結婚式のしきたり~九州・沖縄地方~
いよいよ最後の九州・沖縄エリアです。
結納品にお茶を医ら足り、婚約前に酒と魚を持参して相談するなど、共通のしきたりが名前を変えて残る九州エリアです。
□福岡県
結納前に酒と鯛とお茶を女性宅へ持参する「一生一代の儀式」が残ります。
福岡県の北部は酒と鯛、南部は酒と鯛とお茶を持参するそうです。
結納品にもお茶を付け加えるのが特徴で、水引きも「茶飾り」など独特なものを使用しており、福岡では結納茶のことを「御知家」と言われるそうです。筑後地方では近隣や親戚に「筒茶」を配る習わしがあります。
お茶には「何度もでないように」という意味から、結婚を決めたので再度同じような儀式をする必要がないように、という気持ちが込められ、番茶が使われています。
お茶を濁す、などという意味から婚礼には不向きというイメージがありますが、福岡でお茶を贈る理由は・・・
①お茶の木は、種をまいて育て一度だけ移植が可能ですが、二度目は根付くことがありません。二夫にまみえず、という意味を。
②お茶は染めを早くすることから、相手の家風に早く染まるように、という意味を。
③お茶の木はどんなとちでも根をはり行き続けるので、困難に負けずに力強く暮らすように、という意味を。
博多などでは、結納飾りをお披露目する「お茶見せ」などを行うことも多いそうです。
披露宴は「博多手一本」や「祝いめでた」でしめることもあります。
「祝いめでた」は、お祭りや結婚式などおめでたい席で必ず歌われるものと言われています。歌詞が7番まであるそうで、何番まで歌うかは時間によって決めるそうです。
□佐賀県
有明湾岸では、ぶりや水産加工品(かまぼこやちくわなど)を結納に持参する風習があります。他地域では福岡同様に酒と魚を持参します。農村部では結納披露の「お茶講」も残ります。九州の中でも結納をするカップルが多い地域です。
披露宴は新婦入場時に頭上に釜のふたをかざして、しゃくしで3回蓋をたたくものや、両家代表が謡に合わせて杯の酒を回す風習がある地域もあります。
□長崎県
100名以上の披露宴が多く、雲仙・島原エリアでは200~300名の列席者も珍しくないと言われています。長崎市内では、和洋中折衷で宴の最初に「おひれ」というお吸い物が出てきたり、最後に「ぜんざい」が出てくることもあります。
長崎では1人1皿ではなく、人数分の料理を大皿にもりつける「卓袱料理」で祝う風習が今も健在です。
食事の内容としては、コース料理と変わらず、汁物・前菜・刺身・お魚料理・お肉料理・ご飯もの・デザートとなります。中には各煮まんじゅうが大皿で提供されることもあるようです。長崎らしい特徴がでますね。
□大分県
結納前に男性側が「一生一代」の心意気を表すのが「要打ちの儀式」です。
お酒二升・鯛二尾・長い物(反物が多い)のほか、お茶を持参する地域もあります。
披露宴では万歳三唱でお開きが一般的です。昔は2回・3回と披露宴を行うことも多く、近隣向けの披露宴を半日追加で行う風習もあったそうです。
□熊本県
婚約前に「寿美樽の儀式」(酒1本、鯛1尾を嫁側に持参すること)、結納後に近所に茶筒を配る風習があります。
披露宴は地域によっては親族とその他の二部に分けて行う風習も根強く残っています。ゲストは300人を超え、余興中心の披露宴が8時間ほど続くこともあるそうです。
□宮崎県
結納はオーソドックスな形が最も多く行われています。「樽入れ」「お茶入れ」などを行うのが伝統的といわれていますが、近年ではホテルなどで行うことが多いそうです。
花嫁を鈴の鳴る馬に乗せて鵜戸神宮にお参りした風習(神宮に行った帰りを親族が途中まで出迎え、飾った馬に花嫁を乗せ、花婿が手綱を引くもの)が残り、日南市では「しゃんしゃん馬道中唄」で入場することもあるそうです。
霧島山麓には双方の唄のやりとりで婚礼を進める「ごぜむけ」の風習もありました。
□鹿児島県
結納前の「もらいの儀」「嫁じょもらい」では、男性側がお菓子と焼酎を女性宅に持参します。(この風習以外はあまりしきたりがないといわれています)
披露宴では焼酎(芋焼酎が多い)の一升瓶を持込み大宴会になることも。鹿児島郡では最後の吸い物として焼酎に生卵を入れた「打ち込み卵」が出されたそうです。
□沖縄県
結納は「さきむい」(酒盛り)とも呼ばれ、男性側は祝い料理の盛り合わせや、サーターアンダギーなど祝い菓子も持参します。
披露宴には数百人のゲストを招待し、料理は中華料理に出てくるターンテーブルを使って、大皿での料理提供となります。ご祝儀も1万円が主流(親族は3万円)で引出物は1,000円前後のお菓子が多いとされています。会場にはステージが設けられ余興が延々と続くのが特徴です。宴の最後は全員でカチャーシーを踊ってお開きになります。
しきたりは地方によって様々ですが、一番大切なのは、敬意を払いつつ自由に楽しく地方のしきたりに向き合うことではないでしょうか。一生の思い出作りやふたりらしさを出すために上手に活用してください。
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監修者
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